光センサー部品データ持ち出し、中国企業にも流出か 東芝系企業から 元社員ら3人逮捕へ

東芝グループの姫路東芝電子部品(兵庫県姫路市)から光センサーの部品製造に使う金型データを持ち出したとして、兵庫県警生活経済課などは2日にも、不正競争防止法違反の疑いで、元社員の男(57)=姫路市=ら3人を逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。県警はデータが中国の企業に流出したとみて経緯を調べている。 捜査関係者によると、他に逮捕するのは姫路市に住む中国籍の男ら2人。この2人は、元社員の男の妻が代表取締役を務める金型関連のコンサルティング会社(姫路市)で過去に取締役を務めていた。 元社員の男は2022年12月、姫路東芝電子部品が所有する「フォトマイクロセンサ」の部品の金型データをコピーし、中国籍の容疑者にメールで送信した疑いが持たれている。 県警は、男らがデータをコンサル会社の事業活動に利用し、同社の利益につなげる狙いだったとみている。最終的にデータが中国企業に渡ったことを確認したという。 フォトマイクロセンサは、光を利用して対象物の形や位置を調べる小型の光センサー。プリンターやロボット掃除機、ATMなどさまざまな機器に用いられている。 姫路東芝電子部品は東芝グループの金型設計部門が独立し、1985年に設立された。半導体に用いられる電子部品の金型を中心に、開発や製造を手がけている。

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