【ソウル聯合ニュース】韓国のソウル中央地裁は2日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の保釈請求を棄却した。 地裁は刑事訴訟法第95条と第96条により、保釈が認められないと説明した。第95条は「被告人が罪証を隠滅するか、隠滅する恐れがあると信ずるに足りる十分な理由がある際」以外は保釈を認めると定めている。第96条は妥当な理由がある場合は裁判所の職権や請求権者の請求により保釈の許可が可能と規定している。 1月に内乱首謀の容疑で逮捕された尹氏は3月に釈放された。だが、7月に特別検察官が請求した逮捕状を地裁が発付し、再び身柄を拘束された。 尹氏は9月19日、防御権の保障や健康上の理由を挙げ、保釈を請求した。同月26日に行われた保釈審問では、「週4回の裁判を受ければ、証人尋問を準備できない」として、「防御権を無力化するもの」と主張。糖尿病の合併症により、失明の危険性があるとも訴えた。 特別検察官側は「依然として被告人の支持勢力があることが事実であり、被告人を釈放する場合はその政治的な影響力が捜査や裁判に及ぶ恐れがある」として、拘束の継続を求めた。