兵庫県尼崎市の路上で男性(23)を連れ去って殺害したとして、暴力団組員らが逮捕された事件で、兵庫県警は高知県土佐町の山中で骨の一部を発見し、3日、鑑定の結果、男性のものと断定した。 これまでに男性の遺体は見つかっていなかったが、県警は、容疑者への取り調べの結果や携帯電話の解析などから男性が殺害されたと判断していた。 県警が殺人容疑で9月24日に逮捕したのは、指定暴力団東組系組員の三谷晃平容疑者(27)=大阪府能勢町=ら男4人。県警は4人の認否を明らかにしていない。 捜査1課によると、逮捕容疑は6月11日午後9時半~12日午前0時50分ごろ、尼崎市内の路上や能勢町内の民家で、同市の男性の顔や腹を殴ったり蹴ったりしたうえ刃物で足を突き刺し、殺害したというもの。 捜査関係者によると、県警は9月26日から、男性の遺体を高知県内まで運んで捨てたという容疑者の供述をもとに、容疑者を立ち会わせて、同県大川村や土佐町の周辺を捜索していた。そこで、複数の骨のようなものが見つかったという。 男性の遺体は6月13日朝、能勢町内の民家から乗用車で運び出され、京都府南丹市や高知県大豊町で別の車に積み替えられた後、同日午後9時~14日午前0時半ごろに遺棄された、と兵庫県警はみている。 この事件では7~9月、4人を含む男女計12人が逮捕監禁や死体遺棄の容疑で逮捕されている。12人のうち一部は男性と知人関係だったといい、県警が経緯を調べている。(原野百々恵)