2025年1月、福島県郡山市のJR郡山駅前で大阪府から来た受験生(当時19歳)が飲酒運転の車にはねられ死亡する事故があった。酒気帯び運転と過失運転の疑いで逮捕された被告は、その後の捜査の結果、過失運転致死傷罪よりも法定刑が重い危険運転致死傷の罪に問われ、9月17日に懲役12年の判決が言い渡された。 「人の命の重みが反映されていない法律は変えてもらうしかない」 この「危険運転致死傷罪」という法律は、同じく飲酒運転により2人の娘を失ったある被害者遺族がきっかけとなって成立したものだ。法律の運用が始まってもうすぐ25年、遺族はこの法律が抱えるある課題を指摘する。