外国運転免許証の日本への切り替え、いわゆる「外免切替」の要件が10月から厳しくなりました。制度の厳格化に、外国人からは「問題が難しくなった」と戸惑う声も上がっています。 ■偽造免許翻訳の不正も発覚 警視庁は9月、偽造した台湾の免許証の翻訳文を不正に発行させた疑いで中国籍の男女2人を逮捕。2人は10月から厳しくなった「外免切替」を免れるため、不正を行ったとみられています。 「外免切替」は、外国の免許から日本の免許へ切り替える制度です。事故の増加や試験内容の簡単さなどが問題視され、10月1日から制度が厳格化されました。 大分県警運転免許課 清松昇次席: 「ホテルなどで一時滞在の書類の提出で免許証を交付していましたが、今回の改正で住民票が基本的に必須となりました」 ■外国人から戸惑いの声 知識確認では、イラスト付きの問題10問から、イラストなし問題50問に変更。合格基準となる正答率は70%から90%に引き上げられました。大分県警によりますと、知識確認の合格率はこれまで約9割だったということです。 技能確認では、横断歩道や踏切の通過などが加わったほか、右左折の方法や合図の不履行も厳密に採点されます。 免許センターを訪れていた外国人に話を聞くと―― (外国人男性)「問題が難しくなったので交通ルールを勉強しなければならない。問題も難しくなったことは自分にとって挑戦だが、みんなにもっと安全に運転してもらうことは大切」 (外国人女性)「4月から大分に住んでいます。大分は運転が必要。外免切り替えは外国人にちょっと難しいと思う」 ■レンタカー業界でも対応進む 大分県内では去年、外免切替の車やバイクの免許交付数は512件で、年々増加しています。県警ではホームページで多言語での注意喚起の動画を配信。また、外免切替の知識確認の問題は英語やベトナム語、タガログ語など21言語に対応しています。 大分県警運転免許課 清松昇次席: 「外免切り替えの厳格化で試験は厳しくはなっていますが、交通事故や違反を起こさないように日本の交通ルールを守って安全運転してほしい」