妻がターゲットをおびき出し、夫らが暴行を加えて現金をむしり取る。凶悪な夫婦とグルになった「美人局」グループが一斉に逮捕された。 9月30日、大阪府警は強盗傷害などの疑いで、大阪府熊取町の会社員・大屋圭吾容疑者(25)、妻で無職の恵里那容疑者(22)、大阪府泉佐野市のアルバイト・三木田寿稀容疑者(22)、泉佐野市の無職・濱海斗容疑者(21)、大阪府岬町の会社員・松本桐人容疑者(25)ら男女5人を逮捕した。 「今年4月、SNSを通じておびき出した20代の男性を暴行して携帯電話や財布を奪ったうえ、車に監禁。ATMでこの男性の預金を引き出そうとしたのです」(全国紙社会部記者) 被害者の男性はなぜ、凶悪夫婦に目をつけられたのか。 「被害男性が友人のSNSを見ていたところ、フォロワーの中に目がクリっとしたタイプの女性がいたので友達申請のDMを送った。すぐに女性から返信があり、大阪府泉佐野市内の公園で待ち合わせをすることになった。この女性が圭吾容疑者の妻である恵里那容疑者でした。事件当日の4月8日夜11時20分頃、男性が車で公園を訪れると、ベンチで恵里那容疑者が待っていた」(捜査関係者) 被害男性は恵里那容疑者をドライブに誘うつもりだったという。しかし――。 「合流するも、恵里那容疑者はずっとスマホを見ている。様子がおかしいと思ったその時、公園内の公衆トイレ付近から圭吾容疑者と三木田容疑者が飛び出し、『お前、コラ、調子に乗っとんちゃうぞ』と叫びながら男性に襲い掛かった」(同前) 前出とは別の捜査関係者が続ける。 「暴行を受けた後、男性は引きずられるようにして、松本容疑者が待機する車に連れて行かれ、車内に押し込まれた。圭吾容疑者は瀕死の状態の被害男性からスマホを奪い、キャッシュカードの暗証番号を聞き出したうえ、公園で待機していた恵里那容疑者に電話で『今からコンビニに行ってくれ』と指示。恵里那容疑者は濱容疑者と合流して、被害男性が乗ってきた車のダッシュボードから財布や運転免許証を盗み、コンビニのATMで現金を引き出そうとしました」 その後、5人は被害男性をどう始末するか話し合うため、再び公園に集合。そして翌9日の深夜0時半ごろ、現場から約5km離れた火葬場の前に男性を放置して逃走した。 「火葬場は山中にあり、気温は6度しかなかったが、被害男性はパーカにズボンと軽装。鼻骨を折られ、頭部にも傷を負い、青色のパーカが鼻血で真っ赤に染まっていました。容疑者らが去った後、男性はフラフラの状態で夜道を歩き続け、1時間半かけて病院に駆け込み、助けを求めた。全治1ヵ月の重傷でした」(同前) 事件発覚後、防犯カメラのリレー捜査で5人が捜査線上に浮上。圭吾容疑者は「暴行はしたが、強盗はしていない」と供述したが、恵里那容疑者は犯行を認めているという。 圭吾容疑者は介護施設で勤務し、恵里那容疑者との間に子供がいるという。人の親がする所業ではない。