京都で犬猫52匹、熊本で猫150匹強の遺体。杉本彩が指摘「ボランティア大量多頭飼育崩壊の現実」

2025年6月、衝撃的な事件が発覚した。熊本市のボランティア団体に所属する女性宅で、預かっていた猫100頭以上の死骸が見つかるという動物保護側の大規模多頭飼育崩壊だ。 「この報道を最初に耳にしたとき、私が住んでいる京都で2020年に起きた多頭飼育崩壊を思い出しました。事件の発覚後、次々とSNSに上がったあまりにも凄まじい現場の写真に最初驚きを超え、言葉も出ませんでした」 こう語るのは、長野県松本市の繁殖事業者の事件など、動物虐待事案の告発や、動物福祉向上に関する普及啓発活動を積極的に行っている『公益財団法人動物環境・福祉協会Eva』の主宰でもある俳優の杉本彩さんだ。 直近のデータはないが、2018年度に環境省が行った調査(※1)によると、多頭飼育(動物2頭以上)で住民から苦情が寄せられた件数(世帯数)は、1年間で2149世帯にのぼる。しかし、その数は今も不透明な部分、改善が進まない部分も多々あり、さらに動物保護活動をする側の多頭飼育崩壊も報道されるようになった。「動物を救いたい」という思いから始まった活動がなぜこういった結果を生んでしまうのか……。その闇と課題について、杉本さんに寄稿いただいた。 ※1:令和元年度社会福祉施策と連携した多頭飼育対策推進事業アンケート調査 以下より、杉本彩さんの寄稿。

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