日本サッカー協会(JFA)は20日、都内で会見を行い、児童ポルノ画像を閲覧したとして逮捕され、技術委員長としての契約を解除された影山雅永氏(58)の後任はナショナルチームダイレクター(ND)の山本昌邦氏(67)が兼任すると発表した。 海外出張のため、リモートでの参加となった宮本恒靖会長(48)は、山本氏について「現職のNDとの兼任という形でお願いしております。90年代前半から育成年代代表強化に携わってきた経験知見がたくさんある。それを新委員長として発揮してほしい」と期待した。 山本氏の任期は来年の3月まで。NDとの兼務で仕事量は膨大になるが、宮本会長は「(3月まで)いったん山本さんにお願いすることを考えた。代表チームとの活動がオーバーラップすることがそこまで負担ではない。3月終了後、代表チームがW杯に向かって重要なのでそちらに専念してもらう」と方向性を示した。 来年3月の任期終了後には、新たな委員長を選定することが既定路線となる。「技術委員長の果たすべき役割は、多岐にわたる。そこにふさわしい人が誰なのか、引き続き考えていく必要がある。育成、強化、経験、海外とのやりとり、指導者のこと、競技会のこと、全てをと言うのは難しいが、それぞれの場所にそれぞれの人がいますから全員の力でものごとを進めていく姿勢は大事になってくるのではないか」とした。 前委員長の影山氏をめぐっては、U-20W杯チリ大会に向かう途中の移動便でポルノ画像を閲覧したとして、パリ到着時の空港で逮捕され有罪判決を受けたことで、7日に契約解除が決定。宮本恒靖会長は、「後任についてはできるだけ早く後任の人を決めたい」としていた。 影山氏は福島・磐城高から筑波大に進み、現役時代は市原、浦和、仙台などでプレー。引退後はマカオ代表、岡山、U-20日本代表の監督などを歴任。24年春から技術委員長を務めていた。