トラブルになった相手の男性の遺体を茨城県内の空き地に埋めたとして、警視庁暴力団対策課は24日、住所不定、特定抗争指定暴力団山口組系組幹部の臼井良容疑者(38)ら男性6人を死体遺棄容疑で逮捕したと発表した。警視庁は、容疑者の一部は男性の死亡にも関わった可能性があるとみている。 ほかに逮捕されたのは、住所不定、職業不詳、望月彰吾(33)▽石川県小松市、職業不詳、熊崎聖矢(27)▽横浜市港北区、山口組系組員、勝又サードアリ(30)――ら5容疑者。暴力団を通じた仲間同士という。 逮捕容疑は6月15日ごろ、茨城県境町にある空き地に、東京都練馬区の職業不詳、松永淳さん(当時48歳)の遺体を埋めたとしている。警視庁は6人の認否を明らかにしていない。 捜査関係者によると、臼井、勝又両容疑者は今夏、金銭トラブルになった別の男性に対する逮捕監禁罪で起訴され、ほかの4人も別の事件で逮捕された。一部の容疑者のスマートフォンでのやり取りなどから、松永さんとの間にもトラブルがあり、6月11日に連れ去った後に遺体を埋めた疑いが発覚。場所を特定し捜査員らが捜索したところ、10月14日に深さ2メートルの土中で遺体を見つけた。 司法解剖の結果、死因は不詳で、死後3~6カ月がたっていた。現場には6人全員で行ったとみられる。 遺体が見つかったのは、境町役場から東に約3・5キロの田畑が広がる一帯にある空き地の茂み。近隣住民によると、出入りする人はおらず、ごみの不法投棄場所になっていたという。 近くの30代女性は、10月上旬に警察車両が集まっているのを見たといい、「重機で地面を掘っていて異様な光景だった」。農家の男性(67)は「のどかな場所だし、何が埋まっていたのかは怖くて聞きたくない」と話していた。