侵入経路は“カメラの死角”内部に共犯者か…ルーブル強盗団 海外逃亡直前2人逮捕

ルーブル美術館から国宝級の品々が白昼堂々、盗まれた事件から1週間。事態が大きく動き出しました。 神志那諒記者 「パリ検察は、複数人の容疑者を25日夜に逮捕したと発表しました。地元メディアによりますと、逮捕されたのは2人で、1人は空港で、北アフリカのアルジェリアに向けた出国手続きを終えた直後に逮捕されたということです」 もう1人も、マリへ国外逃亡の準備をしているところを逮捕されたと報じられています。2人とも、フランス国籍を持つ30代で、窃盗の犯罪歴があるそうです。 これで4人の犯行グループとみられるうちの、2人が逮捕されたことになりますが、捜査は、さらにその一歩先に進んでいます。 美術館内部に、共犯者がいたという情報が出てきました。 英テレグラフ(25日) 「捜査関係者によれば、美術館の警備員の1人が、犯行前に強盗団と思われる人物らと接触、美術館のセキュリティーに関する機密情報が提供されていたとみられる」 内通者の可能性は、その手際の良さから、当初から指摘されていました。 当局や現地メディアなどの情報を総合しますと、強盗犯のうち2人が、高所作業車を使って、アポロン・ギャラリーの2階バルコニーにあがり、工具を使ってガラスを破壊。内部に侵入すると、一目散に部屋の中央にあるショーケースに近づき、破壊して中の物を盗みとったとみられています。 ガラスを割るのに約3分。侵入してから、脱出までは約4分。まさに電光石火の犯行でした。 美術館の館長からは、こんな証言もあります。 ルーブル美術館 ロランス・デカール館長(22日) 「アポロ・ギャラリーには、西側を向いたカメラが1台しかなく、侵入されたバルコニーは死角でした」 2人は、リフトを使って地上に降り、待っていた仲間のスクーター2台に乗って、逃げたとみられています。 まだ残り2人の強盗犯の行方も、盗まれた品々の在り処もわかっておらず、当局は100人規模の態勢で捜査に当たっています。

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