息子を装う「オレオレ詐欺」の被害拡大が岡山県内で懸念される中、岡山県警は30日、同種手口による詐欺未遂の疑いで新たに10代の若者2人を逮捕した。いずれも匿名・流動型犯罪グループ(匿流)による組織的な犯行に加担したとみて捜査している。 逮捕容疑は、無職の男(19)=名古屋市=は30日、新見市の女性(91)から500万円を、無職の少年(17)=愛知県春日井市=は同日、岡山市の女性(86)から400万円を詐取しようとした疑い。 県警によると、いずれも実在する息子の名前を名乗った何者かが女性方に電話し、2人はそれぞれ弁護士などに成り済まして受け取りに行っていた。2人とも容疑を認め、少年は「交流サイト(SNS)で仕事を見つけた」と供述している。 県警は29日にも、同様の手口で現金をだまし取った詐欺容疑で、いずれも名古屋市の男(23)と高校1年男子(16)を逮捕。今回の2人を含めて4人は愛知県在住で、背景を調べている。 岡山県内では、息子に成り済まして口座情報などを聞き出す「アポ電」(予兆電話)が相次いでおり、県警が詐欺の前触れとみて警戒を強めている。