“記憶の風化”とたたかう遺族 愛知・豊明市の”未解決事件”「母子4人殺人・放火事件」にも希望の光

犯人が逮捕されていない未解決事件。遺族は情報提供を呼びかけ続けています。 「私たちみたいに大切な人を奪われて残された家族にとってはこの一報は本当に心強くて『次は自分の番だ』と思えたのでとても嬉しかった。本当に希望の光です」(天海としさん) ”容疑者逮捕の一報は希望の光となった”と話す、天海としさん。天海さんもまた、妹とその3人の子どもを失った、未解決事件の被害者遺族です。 今から21年前、2004年9月9日の未明に豊明市沓掛町にある住宅で起きた事件。 当時住宅内にいた天海さんの妹、加藤利代さん(当時38歳)、その長男の佑基さん(当時15歳)、長女の里奈さん(当時13歳)、次男の正悟さん(当時9歳)の4人が何者かに殺害されたうえ、住宅が放火されました。 警察は殺人・放火事件として特別捜査本部を立ち上げて捜査を続けていますが、いまだ犯人の逮捕には至らず、未解決のままです。 ”事件を風化させない”。その一心で、今も解決の手がかりとなる、情報提供を呼び掛けています。 高羽さんとは事件後、「殺人罪などの時効撤廃」を求める活動などを共にしてきた仲間でもあります。 「時効撤廃がなければ犯人はもう野放しで普通の生活をしている、それを思うとぞっとするし、時効撤廃されたことによってうち(豊明)の事件も必ず捕まる、高羽さんの(事件の)検挙によって分からないなと高羽さんにも言われた」(天海としさん) 26年の時を経て、大きく動き出した今回の事件。 天海さんは、他の”未解決事件”にも、”光”がさすことを願っています。 「20年以上パワーを保っていくのは、なかなか難しくて折れそうになることが多いけれど、そんなときにいつも元気だったころの妹や子どもたちを思い出してがんばろうと、自分しかいないと奮い立たせてやっている。この追い風にのって頑張って1つでも多くの未解決事件を解決してほしい」(天海さん)

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