玉川徹氏が踏み込む「立花容疑者だけでなく、その犬笛で踊った人もいっぱい。立件していくべき」

元テレビ朝日社員の玉川徹氏は10日、同局系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演。斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書問題を追及し、今年1月に亡くなった元県議の竹内英明氏(当時50)の名誉を傷つけたとして、名誉毀損(きそん)の疑いで、兵庫県警が政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志容疑者(58)を9日に逮捕したことをめぐり「(捜査機関が)現行法でできることは、まだあると思っている」と踏み込んだ。「政治活動の自由や表現の自由が最大限守らなければいけないのは大前提としてあるが、だからといってその過程でだれかを傷つけたり、虚偽の犬笛を吹いて多くの人から攻撃をさせるということをやった。そういうことが、いいはずはないんですよね」と述べた。 「今、(こうした事案への)新しい法律が必要じゃないかという声も出ているが、言論の自由もあるので難しい。それが逆に使われる可能性もあり、我々がチェックしていけないところだと思うが、現行法でもできることはいっぱいあるわけです」とも指摘。「今回も現行法に基づいて、逮捕になった。ぼくは(新法律をつくらなくても)現行法でできることはまだあると思っている。名誉毀損(きそん)は法律で禁じられているが、立花容疑者だけではなく、その犬笛で踊った人もいっぱいいて、その人たちも名誉毀損(きそん)になっている可能性が相当高い人が、いっぱいいる。そういう人たちも、ちゃんと立件していくべきじゃないかと思う。じゃないと、これは『勲章』になってしまう」と、立花容疑者の発信を拡散させたケースを念頭に、私見を口にした。 立花容疑者がNHK契約者の個人情報を不正に入手し、ネットに投稿した罪などで、2023年に懲役2年6カ月、執行猶予4年の有罪判決を受けている。玉川氏はその際の判決理由を念頭に「はじめから法を犯すことをいとわないということで認定されるような方が、政治活動の自由というようなことでこれからも…。今回の件は、どうなるか分かりません。でもこれ(逮捕)自体が勲章になり、さらにどこかの選挙に出て当選するという形で、名誉がロンダリングされるわけですよ。そういうことが続いて行くことが、いちばん怖いと思う」と指摘。「SNSを通じて、名誉毀損(きそん)で傷ついている人はいっぱいいる。そういう人が訴えたら、当局がきっちり立件していくことだ」と主張した。 「窃盗犯がいて、いっぱい増えたからといって手が回らないのでほっときますということにはならない。同じことですから。今の現行法で対処できる限りは、最大限対処してほしい」とも私見をまじえて訴えた。 玉川氏の意見に、元大阪地検検事の亀井正貴弁護士は「(県警は)今回は(市長選に)立候補していることを前提に(捜査に)入っている。かつては、政治への影響を与えないということで捜査機関は抑制してきたが、今回は踏み切った。これは非常に重要な先例になる。表現の自由は大事ですが、捜査機関はあまりにも自己規制はしてはいけない」と訴えた。 立花容疑者の逮捕容疑は昨年12月13~14日、大阪府泉大津市長選の街頭演説で「竹内議員は、警察の取り調べを受けているのは多分間違いない」と発言。今年1月19~20日も交流サイトや埼玉県川越市議補選の応援演説で「竹内元県議は逮捕される予定だったそうです」などと虚偽の情報を発信し、竹内氏の名誉を傷つけた疑い。これらの情報がSNSで拡散されると、県警は今年1月に情報を否定。立花容疑者は謝罪した。 県警は容疑者の認否を明らかにしていない。竹内氏の妻が、立花容疑者の発言内容は虚偽として、今年6月に刑事告訴していた。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする