高市早苗首相は10日の衆院予算委員会で、今年1月に亡くなった元県議の竹内英明氏(当時50)の名誉を傷つけたとして名誉毀損(きそん)の疑いで、兵庫県警に逮捕された立花孝志容疑者(58)が党首を務める政治団体「NHKから国民を守る党」に所属する斉藤健一郎参院議員と、自民党が参院で統一会派を組んでいることについて問われ、「(NHK党ではなく)無所属の議員」と主張した。 立憲民主党の川内博史議員の質問に答えた。 自民党は、連立政権から公明党が離脱した後の10月15日、NHK党に所属する唯一の国会議員、斉藤健一郎参院議員と、参院会派「自民党・無所属の会」を結成している。 高市首相は、立花容疑者の逮捕や党首が逮捕されたNHK党所属の斉藤氏との、自民党の会派結成について受け止めを問われたが、「自民党は参院で無所属の斉藤健一郎参院議員と統一会派を組んでいる。政治団体NHK党と組んでいるということではない。会派名は『自民党・無所属の会』だ」とかわした。NHK党は政治団体で、斉藤氏は参議院では無所属の立場となっているが、高市首相の苦しい答弁には、野党席から反論のざわつきが起きた。 高市首相はさらに、「おたずねの件は警察で捜査中ですので、個別のコメントは差し控えます」と立花容疑者の逮捕については触れず、「斉藤氏が所属している政治団体に関することは、当該団体におたずねをお願いしたい」と述べるにとどめた。