インド政府、デリーの車両爆発は「テロ事件」だと

トム・マカーサー記者 インドの首都デリーで10日に発生した車両爆発について、同国政府は「テロ事件」との見解を示した。世界文化遺産に登録されているラールキラー(赤い城)近くで起きたこの爆発では、少なくとも8人が死亡、20人が負傷した。 ナレンドラ・モディ首相の内閣は12日夜に開かれた治安会議でこの攻撃を非難し、「反国家勢力による卑劣な行為だ」と述べた。 当局は、爆発に関連してまだ容疑者の氏名を公表しておらず、逮捕も行っていない。 モディ内閣は12日の決議で「インドは、反国家勢力が車両爆発によって引き起こした凶悪なテロ事件を目撃した」と述べた。 「内閣は、この事件の捜査を最大限の緊急性と専門性をもって進め、実行犯およびその協力者と支援者を特定し、遅滞なく法の裁きにかけるよう指示する」 また「罪のない命を奪ったこの卑劣で臆病な行為を断固として非難する」と述べた。 さらに、インドはテロを容認しない政策に「確固たる決意」を持っていると付け加えた。 爆発は、デリーの観光名所となっているラールキラーに近い地下鉄駅付近で発生した。 デリー市警のサティシュ・ゴルチャ本部長は記者団に対し、事件は現地時間の午後6時52分頃に発生したと説明。低速で走行していた車両が赤信号で停止した後に爆発し、周辺の車両に損傷を与えたという。 デリー警察のサティシュ・ゴルチャ警視総監は記者団に対し、この事件は現地時間18時52分(GMT13時52分)頃に発生し、低速で走行していた車両が赤信号で停止した後に爆発し、周辺の車両を損傷したと語った。 また、デリー市警のサンジャイ・ティヤギ報道官は、、爆発は現代自動車の「i20」内で発生したと述べた。この車両は走行中で、3人が乗っていたという。 爆発の後には閣僚の一人が、警察と法医学専門家、そして治安部隊が爆発の捜査を進めていると述べた。 アミット・シャー内相は、「我々はあらゆる可能性を検討しており、それらを考慮した徹底的な捜査を行う。すべての選択肢を直ちに調査し、その結果を国民に提示する」と語った。 また、モディ首相や野党指導者も声明を発表した。 爆発のニュースが報じられると、デリー警察は厳戒態勢を宣言。また、デリーと隣接するウッタルプラデシュ州でも同様の措置が取られた。同州にはタージ・マハルなどの著名な観光地があるほか、人口密度の高い州として知られている。 17世紀に建設されたムガル帝国時代のラールキラーには、毎日数千人の観光客が訪れている。インドの首相が毎年、独立記念日の演説を行う場所としても知られている。 (英語記事 Delhi blast was terror incident, Indian government says)

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