元兵庫県議を交流サイト(SNS)などで中傷したとして名誉毀損(きそん)容疑で逮捕された政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志容疑者(58)が、元県議に対する発信内容について「真実相当性があった」などと容疑を否定していることが判明した。容疑者と接見した弁護士が12日夜、明らかにした。 元県議は竹内英明さん(当時50歳)。斎藤元彦知事らの疑惑を調べた県議会調査特別委員会(百条委)で委員を務めていた。 容疑者は昨年12月に自身が立候補した大阪府泉大津市長選の街頭演説で「(竹内さんが)警察の取り調べを受けているのは多分間違いない」などと発言したとされる。さらに、竹内さんが死亡後の1月中旬にはSNSなどで「(竹内さんは)どうも明日逮捕される予定だったそうです」と投稿するなどした疑いが持たれている。 名誉毀損罪は発信内容に関し、真実と信じるに足りる相当な理由(真実相当性)があれば罰せられないとされる。死後の人に対する罪が成立するには、発信者が内容を虚偽であると認識していた場合に限られる。 立花容疑者は竹内さんに対する発言をしたこと自体は認めている。その上で、竹内さんの生前に行った発言は「真実だと考えた根拠がある」などと説明。死後の投稿は「虚偽の認識はなかった」と弁護士に話したという。【柴山雄太、木山友里亜】