静岡県伊東市の田久保真紀前市長が、自身の失職に伴う市長選(12月7日告示、14日投開票)に立候補する意向を固めた。毎日新聞の取材に「市民に意見を聞きながら進退を考えてきた」と述べた。来週記者会見を開き、正式表明する。 田久保氏は5月の市長選で現職を破り初当選したが、東洋大除籍の経歴を卒業と偽った学歴詐称疑惑が浮上。市議会は調査特別委員会(百条委員会)を設置して疑惑を追及し、故意に偽の卒業証書を市職員や市議に見せたと結論付けた。 調査結果を受け、市議会は9月に田久保氏の不信任を全会一致で議決し、田久保氏は市議会を解散した。市議選を経た新しい市議会(定数20)が10月31日、賛成19、反対1で再び不信任を議決し、田久保氏は失職した。 12月の市長選を巡っては、5月に田久保氏に敗れた小野達也元市長ら5人が立候補を表明。政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志容疑者も11月10日に出馬会見を予定していたが、元兵庫県議を中傷した名誉毀損(きそん)容疑で逮捕され中止になった。【若井耕司】