殺傷能力ある121丁回収 玩具銃、7月追加の1種 県警、年内提出呼び掛け 県内初の逮捕者

●全国1万6000丁輸入 ゲームセンター景品で流通 本物の拳銃と同じ殺傷能力がある「玩具拳銃」の摘発が全国で相次ぐ中、石川県内でも初の逮捕者が出た。警察庁が7月に新たに回収対象とした「リアルギミックミニリボルバー」は、ゲームセンターの景品などとして流通し、県警はこれまでに121丁を回収。回収期限の12月末までに提出するよう呼び掛けている。 「玩具拳銃」について、警察は2022年6月以降、形式やデザインの異なる17種類の流通を把握。摘発を強化している。回収期限までに届け出るよう呼び掛けているリアルギミックミニリボルバーは、全国で約1万6千丁の輸入が確認されているという。 石川県警によると、県内では今年、本物の拳銃を所持して逮捕した例はない。ただ、県警は1月から10月末までに8丁、昨年は1年間で12丁をそれぞれ押収している。インターネットで購入したり、昔の日本軍の拳銃が見つかったりしたケースなどがある。 輸入、所持疑い ●七尾の男、趣味で収集か 輸入、所持疑い 本物の拳銃と同じ殺傷能力がある「玩具拳銃」を輸入、所持したとして、七尾署と石川県警組織犯罪対策課は19日、銃刀法違反の疑いで、七尾市御祓町、会社役員前田真路容疑者(58)を逮捕したと発表した。同日、地検の勾留請求を裁判所が却下し、同容疑者は処分保留で釈放された。逮捕は18日付。今後は任意で捜査を進める。 捜査関係者によると、容疑者宅には合法のモデルガンもあり、趣味で銃を集めていたとみられる。県警が玩具の銃に関する銃刀法違反容疑で逮捕するのは初めて。 逮捕容疑は5月26日、中国から拳銃1丁を輸入した疑い。8月19日、自宅で拳銃3丁を所持した容疑も持たれている。前田容疑者は「購入時点で違法な物とは思っていなかった」と容疑を一部否認している。 署によると、拳銃はいずれもプラスチック製で金属製弾丸を発射できる。中国製品とみられ、前田容疑者は通販サイトで購入したという。大阪税関が空港の検査で銃を見つけ、税関の通報を受けた同署の家宅捜索で他の銃も発見した。

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