『絶対零度』“奈美”沢口靖子が“佐生”安田顕に宣戦布告 桐谷総理に届いた一縷の望み

沢口靖子が主演を務める月9ドラマ『絶対零度~情報犯罪緊急捜査~』(フジテレビ系)第9話では、桐谷総理(板谷由夏)の娘・カナ(白本彩奈)の誘拐事件は驚くほどにほとんど何も進展しない。長期戦を仕掛けている犯人・久慈幹二(池内万作)側の作戦を演出しての展開なのかもしれないが、少なくともあと2話で最終回へと着地できるのか不安になるほどだ。 特筆すべきは、二宮奈美(沢口靖子)の佐生新次郎(安田顕)への不信感が増大していること。カナの誘拐を世間の目から逸らすために、佐生が不倫疑惑のフェイク動画を流したことを奈美は納得できていなかった。さらに、掛川啓(金田哲)からの情報により、佐生が以前からカナの出国を把握しており、元部下を使って捜査本部に流したことを知り、奈美の疑念はより強くなっていく。 「総理が今、どんな思いで苦しんでいるのか、考えたことがありますか? 国のためと言いつつ、本当は総理を追い詰めるためではないんですか」という奈美の訴えに、佐生は「それが国家にとって必要なら、選択肢としてはあるでしょうね」と不敵に笑うのみ。はぐらかすばかりの佐生に「私は絶対にカナさんを見つけ出し、犯人を逮捕する。そして、あなたが何をしようとしているのかも全て明らかにします」と奈美は宣戦布告するのだ。対峙する奈美と佐生。事件の犯人は久慈で間違いなさそうだが、その事件を利用し、総理の座を奪おうとしているのが佐生といったところだろうか。 一方で、桐谷総理のスマホにはカナからの連絡が届いていた。トークアプリには「カナさんを助ける方法があります」というメッセージ。その内容からカナ本人でも、“レッド”こと沢北卓(樋口幸平)でもない、第3者だと言うことがわかる。精神的に追い詰められてる桐谷にとっては一縷の望みだが、痺れを切らした犯人の罠という可能性も考えられるだろう。 以前、山内徹(横山裕)が取り逃がした野村翔(北代高士)が再登場。システムエンジニアを殺害し逃走を続ける野村だったが、久慈との通話から彼もまた駒の一つに過ぎないことが透けて見える。 また、印象的だったのは桐谷の身辺を探り、追い詰める記者・磯田(加藤夏希)の黙らせ方だ。桐谷は磯田に娘が誘拐されていることを明かし、「全てが終わったら、あなたが独占記事を書いてくださってかまいません。ですが、それまではこの件を世間に出すのを控えていただきたい」と交渉する。かつて、物事の本質に迫った記事を執筆していた磯田のジャーナリストイズムに賭けたということになるが、万が一裏切られれば、国家的危機に陥る危険な行為でもあるだろう。 第10話では、犯人からの大規模サイバーテロの犯行予告が。野村を追いかける山内のアクションシーンも久々に見られそうだ。

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