大分市の公園除草業務などの委託を巡る入札妨害事件を受け、市が実施した内部調査で、新たな情報漏洩(ろうえい)があったことが分かり、市は職員3人の懲戒処分を行った。市職員が関係した官製談合事件を含め不祥事が相次いだことを受け、足立信也市長は自身と特別職らの給与カットを実施する方針を示した。 入札妨害事件を巡っては元市議や造園業者らが逮捕され、3人が有罪判決を受けた。また、情報を漏らしたとして市職員2人が罰金命令を受けている。調査では、特別職を含む職員や退職者ら延べ約130人に聞き取りをした。 この中で、2023~24年に当時の都市計画部長ら3人が、事件とは別に業務委託を巡って、元市議への入札予定価格などの情報漏洩に関わっていたことを確認。これを受け、11月27日付でそれぞれ減給の懲戒処分とした。 足立市長は同日の会見で、「市民の信頼を大きく損ねた」として、来年1月から3カ月間の給与について自身は15%、副市長ら特別職5人は5~10%減額する方針を明らかにした。実施に必要な条例案を開会中の定例市議会に提出予定だ。 また、組織としての反省を示すため、これまで課長級以上の役職を経験している職員302人を対象に、来年1~3月の給与から1~2%の返納を求めることにしている。(横田千里)