トランプ氏、ライナー監督殺害を揶揄「私に対する”発作”が怒りを誘発」

ドナルド・トランプ米大統領が、自身を批判してきた著名な映画監督ロブ・ライナー夫妻の殺害の知らせを受け、嘲りや軽蔑をにじませた反応を示した。 トランプ大統領は15日(現地時間)、ソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、ライナー監督について「彼は苦しみ、もがいていた人物だが、かつては非常に才能のある映画監督であり、コメディスターだった」と評した上で、「彼は他人に引き起こしてきた怒りのために死亡したと報じられている」と書き込んだ。 続けて、「『トランプ・デランジメント・シンドローム(TRUMP DERANGEMENT SYNDROME)』、いわゆる『TDS』として知られる、理性を麻痺させる病に対する彼の巨大で頑固かつ治療不可能な執着が、怒りを誘発した」と書き込んだ。TDSとは、反トランプ陣営がトランプ大統領に関する事案に過剰かつ感情的に反応するという意味で、トランプ陣営が批判的に用いる蔑称だ。 ライナー監督は、ハリウッドを代表する反トランプ陣営の人物として知られてきた。生前はトランプ大統領に対し、「嘘つき」「人種差別主義者」「女性嫌悪者」「愚か者」「幼稚な人間」「ナルシシスト」「悪辣な人物」などと厳しい言葉で非難を浴びせてきたほか、民主党の政治家を支援するための募金行事を頻繁に開催していた。 トランプ大統領はさらに、「彼は私に対する激しい執着によって人々を狂わせたことで知られている」と述べ、「トランプ政権が偉大さの目標と期待値をすべて上回り、もしかすると前例のない米国の黄金期が到来するにつれ、彼の明白な偏執は新たな頂点に達した」と皮肉を込めて語った。 『恋人たちの予感』『ア・フュー・グッドメン』『ミザリー』などを手がけたライナー監督は14日午後、妻のミシェル・シンガー氏とともに、ロサンゼルスの高級住宅街にある自宅で死亡しているのが見つかった。警察は殺人事件とみており、夫妻の息子ニック氏(32)を殺害容疑で逮捕したと、現地メディアが伝えている。

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