福岡HKTスタッフ刺傷 容疑者、車で現場→公共交通機関で逃走か

福岡県が拠点のアイドルグループ「HKT48」の男性スタッフら男女2人が刺された事件で、殺人未遂容疑で逮捕された同県糸島市の無職、山口直也容疑者(30)が現場の一つとなった「みずほペイペイドーム福岡」(福岡市中央区)まで自家用車で訪れ、事件後は公共交通機関を使って移動した可能性が高いことが捜査関係者への取材で判明した。県警は車を押収し、後部座席の下から新たに刃渡り約13センチの包丁1本を発見。身柄確保時に所持していた包丁2本と同時期に購入されたとみて調べている。 県警は17日、山口容疑者の自宅の家宅捜索に着手し、全容解明を進めている。 事件は14日夕にドームと、隣接する「ボス イーゾ フクオカ」の2カ所で起きた。イーゾにはHKT48の劇場などがあり、男性スタッフ(44)はドーム1階にある関係者駐車場のエレベーターホールで胸を刺され、重傷を負った。 捜査関係者によると、押収された車は、このホールから2階に上がってすぐの場所の一般駐車場で見つかった。国産の高級車だという。車内から駐車場の領収書2枚やスマートフォンも見つかった。領収書には事件前日の13日午前9時14分と14日午前9時10分に入庫した記載があった。 HKT48のメンバーは関係者駐車場を写真撮影で使っており、山口容疑者が事件前日と当日にメンバーを出待ちしていたとみられる姿が運営側に確認されていた。県警は山口容疑者が事件後に車を放置し、逃走したとみて捜査。防犯カメラ映像などから公共交通機関を利用した可能性が高いという。 事件では男性スタッフが刺された約1分後、イーゾの出入り口付近で女性会社員(27)=岡山県倉敷市=も背中を刺され、軽傷を負った。その約9時間後、福岡県春日市内で山口容疑者は確保された。男性スタッフへの殺人未遂容疑を認め、女性を刺したこともほのめかしているという。【川畑岳志、金将来、栗栖由喜】

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