【ニューデリー時事】バングラデシュの主要政党バングラデシュ民族主義党(BNP)のタリク・ラーマン党首代行が25日、英国から約17年ぶりに帰国した。 来年2月に実施予定の総選挙ではBNPの勝利が予想され、ラーマン氏が次期首相の有力候補と目されている。 ラーマン氏は、BNP党首で現在入院中のジア元首相の息子。2007年に汚職容疑で逮捕され、翌08年に保釈されると治療を名目に英国に事実上亡命していた。昨年8月、アワミ連盟(AL)のハシナ前首相が率いた政権が反政府デモで倒れると、裁判所はラーマン氏に無罪を言い渡し、帰国への道が開けた。 BNPは前政権下で幹部が相次いで拘束されるなど弾圧を受け、昨年1月の前回総選挙をボイコットした。暫定政権はデモ鎮圧に際しての「深刻な人権侵害」を踏まえ、裁判における証人保護を名目にALの活動を禁止。このためALは現状、総選挙に参加できない。