〈被害額は31億円以上、外食チェーン大手の会長がダマされた“M資金詐欺”驚きの手口「丸の内の会議室に『先生』と呼ばれる老人が現れて…」《2017年の事件》〉 から続く 一般には知られていない莫大な秘密資金の存在を匂わせ、投資を迫る――。そんな手口で数々の経営者や資産家から金を巻き上げてきた「M資金詐欺」。 元を辿れば「M資金」とは、終戦後に広まった「GHQが日本から接収した資産を隠している」という噂から始まった言葉だ。そんな荒唐無稽な話を、名のある権力者たちがどうして次々に信じてしまったのだろうか。 ここでは 『ペテンに踊る M資金の魔力に憑かれた経営者たち』 (宝島社)より一部を加筆して紹介する。1969年、全日本空輸(現在のANAホールディングス)社長の大庭哲夫氏を狙ったM資金詐欺の手口とは……。(全3回の2回目/ 続きを読む ) ※本文中は書籍転載のため敬称略 ◆◆◆