職員、「支配者」に声上げられず 社福法人前理事長、不正受給疑い 逮捕前に「制度誤認」

畝容疑者は逮捕前の市の調査などに対し、「制度の仕組みを誤認していた」などと説明していた。一方で関係者からは「前理事長が勤務簿の改ざんを指示した」「疑問に思っても声を上げられなかった。法人内の支配者で、パワハラで辞めた職員もいる」との声が聞かれた。 畝容疑者は輪島市出身で、東京で瓦力元防衛庁長官の秘書を務めた後、石川に戻った。1995年には輪島市議選に出馬して落選。 関係者によると、地震の数カ月後、理事長だった畝容疑者は管理職を集め「介護福祉士の資格保有者が夜勤で働いたことにしろ」と勤務表を書き換えるよう求めたという。 畝容疑者は、羽咋市に公益通報があった後の昨年1月に理事長を辞任し、別の男性理事が後任に就いた。ただ、その後も法人に残り、職員に指示する立場にあったという。 県は昨年2月、弘和会への特別監査を実施。報告書では、畝容疑者が法人の資金を、ゴルフ練習場の会費やスーツ購入代などに私的流用したと指摘。必要がないのに、自身や親族から法人に5千万円超を貸し付け、利息を受け取ったともした。 羽咋市は複数の福祉避難所運営費として、弘和会に総額約1億1千万円を支払っており、法人側は過剰請求した疑いがある約7600万円を返還する意向を示している。弘和会は利害関係がない弁護士が委員を務める第三者委を設置して調査を進めている。 市の担当者は「勤務表など資料を捏造(ねつぞう)されるとなかなか見抜けない。本物という前提で手続きを進めるしかなかった」と話した。

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