警視庁は26日、女性を風俗店に違法に紹介するとされる国内最大級のスカウトグループ「ナチュラル」会長の小畑寛昭容疑者(40)=住居不定=を東京都暴力団排除条例違反の疑いで逮捕した。 21日の公開手配時に印刷されたポスターは1万枚。警視庁が組織を挙げて捜査するナチュラルとは、どのような組織なのか。 暴力団対策課によると、容疑者の逮捕容疑は、他の人物と共謀して2023年7月24日、東京都渋谷区宇田川町の路上などで女性をスカウトするため、指定暴力団山口組系幹部に現金60万円をみかじめ料として支払ったというもの。 ■全国の繁華街に1500人 年間44.5億円を得たか 警視庁によると、全国の繁華街で少なくとも約1500人のナチュラルのメンバーが活動する。ナチュラルは22年の1年間で、風俗店からの紹介料などで44.5億円以上を得ていた。 捜査関係者によると、ナチュラルは09年、東京・歌舞伎町を拠点に活動を始めたという。警察が警戒するきっかけは、20年6月に歌舞伎町で起きたナチュラルと暴力団組員らによる乱闘事件だった。 ナチュラルは高度に組織化され、スカウト部門と運営部門に分かれている。数千万円をかけてスマートフォンのアプリを独自に開発し、メンバーを管理。警察を「ウイルス」と呼んで敵視し、捜査員の顔写真を共有していた。 警視庁は22年12月、暴力団対策課を中心に、風俗店を担当する保安課なども加わり、部門を超えた捜査チームを発足。異例の重点捜査を進めてきた。