5歳児を“おとり”に全米が激怒…トランプ氏も身構えた「シャットダウン抗議」(2)

抗議を主導した市民団体「50501」は「今回のデモは、過去1年間にトランプ政権が米国市民に対して取ってきた強硬政策に立ち向かうためのものだ」と強調した。そのためICEを統括する国土安全保障省の予算が議会を通過しないよう、与野党議員に直接圧力をかけている。ICEへの資金の流れ自体を断つ狙いだ。またICE要員に宿泊先を提供するホテルや、活動を支援する企業への不買運動も並行して進める計画だ。 市民の反発が拡大すると、トランプ大統領はこの日SNSに「クリスティ・ノーム国土安全保障長官に、民主党がずさんに運営する複数の都市で起きている抗議や暴動について、支援要請があるまではいかなる状況でも介入するなと指示した」と投稿した。抗議対応の責任を州政府に委ね、事実上デモ隊との直接衝突を避ける姿勢とみられる。 一方この日、テキサス西部連邦地裁は、先月20日にミネソタで移民当局に拘束され、その後テキサスの収容施設に送られた5歳の子どもと父親について、3日までの釈放を命じた。当時、当局がエクアドル出身の父親を逮捕するため、子どもにドアをノックさせたうえで親子をともに拘束したとの近隣住民の証言が大きな波紋を呼んでいた。 裁判所は「この事件は政府が1日の強制送還割り当てを達成しようとして誤った計画を立て、ずさんに実行した結果だ」とし、「子どもにトラウマを与える状況であってもそれを優先した」と批判した。「割り当て」とは、スティーブン・ミラー大統領次席補佐官が1日3000人の移民拘束を目標にすると述べたことを指す。 裁判所は命令書に、拘束時の子どもの写真を添付し、「子どもたちが私のもとに来るのを妨げてはならない。天の国はこのような者たちのものである」という聖書の一節を記した。さらに「政府は『独立宣言』という米国の歴史的文書を理解していないようだ」と述べ、政府の対応は独立戦争当時の英国を想起させると指摘した。 一方、ミネソタ州政府が求めた移民取締りの一時停止を求める仮処分申請はこの日、ミネソタ連邦地裁で棄却された。裁判所は「我々が異例の時期を迎えていることは言うまでもない」としつつ、「要員が人種に基づくプロファイリングや過剰な武力行使、その他の有害な行為に関与したという証拠は十分にある」と述べた。

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