中国官僚の不正行為を告発してきた探査記者の劉虎氏と巫英蛟氏が最近四川省成都の公安当局に逮捕され国際的な人権問題に広まっている。国際民間機関である国境なき記者団は3日、中国当局の記者逮捕を非難し即時釈放を促した。 成都市公安局錦江分局は2日、ウィーチャットを通じ50歳の劉氏と34歳の巫氏という男性を誣告謀略罪と違法経営罪を犯した容疑で刑事強制措置(逮捕)したと明らかにした。 逮捕に先立ち先月29日に劉記者は自身が運営する1人メディアに「教授を死に追いやった四川省の党書記が今度は投資誘致企業を破産に追いやった」という記事を巫記者と共同名義で掲載した。この記事は四川省蒲江県の蒲発友党書記が他の官僚らとともに投資誘致を口実に不適切な行動をしたとして告発した内容だった。 現在この投稿はウィーチャットから削除されたが、2人の記者が四川省公安によりそれぞれ管轄地域ではない重慶と河北省邯鄲に連行されたことが伝えられ世論の関心が集まった。 国境なき記者団のアレクサンドラ・ビエラコフスカ氏は「今回の逮捕は中国で独立報道がどれだけ制限され敵対的に扱われるのかを見せた。国際社会が中国政権に圧力を強めることを促す」と明らかにした。 中国山東省の済南日報傘下のオンラインプラットフォームである新黄河も3日、異例に成都市公安当局を強く非難した。「緊急な課題はこの記事が告発した内容を現地当局が公開的に対応すること。劉記者の容疑が記事と関連したものか、記事内容が事実なのかどうかを明らかにせよ」と圧迫した。ただ新黄河の記事もやはり現在は閲覧できなくなっているとシンガポール聯合早報は伝えている。 中国外交当局も前面に出た。林剣報道官は4日の定例会見で「中国は法治国家。中国の司法機関は法に基づいて事件を処理し、法の前ではすべての人が平等だ」と主張した。 官僚社会の腐敗告発で知られる劉記者は2013年に広東省の新快報勤務当時に北京の公安により名誉毀損・恐喝・騒乱容疑で364日間拘禁された。だが検察は最終的に「事実関係が不明で証拠が不十分」として事件を終結した。劉記者はその後2016年から1人メディアを運営し中国全域の公共機関を告発する調査報道を続けてきた。巫記者はフリーランスの写真記者だ。 2人の記者の最終処罰の有無が中国の法治主義の試験台という主張も提起される。中国共産党中央党校機関紙の学習時報で副編集長を務めた鄧聿文氏はXに「(今回の逮捕が)成都市の独断行動であることが明らかになりインターネット世論が悪化を続ければ上部の介入で無罪釈放されるかもしれないが、もし上部の計画があり成都警察が単に執行役だったとすれば世論悪化と関係なく結局刑を宣告するだろう」と予想する。シンガポール聯合早報は「13年ぶりに再現された劉虎事件が中国内外の関心を呼び起こし、当局の決定が中国の法治を計る新たな尺度になるだろう」と指摘した。