日野町事件、再審開始確定へ 最高裁が検察側の特別抗告を棄却 無期懲役の元受刑者は死亡

滋賀県日野町で昭和59年、酒店経営の女性=当時(69)=が殺害され手提げ金庫が奪われた強盗殺人事件で無期懲役が確定し、服役中に75歳で病死した阪原弘さんの遺族が申し立てた第2次再審請求に対し、最高裁第2小法廷(岡村和美裁判長)は、検察側の特別抗告を棄却する決定をした。24日付。再審開始が確定する。 決定は3裁判官一致の結論。「死後再審」で開始決定が確定するのは、死刑や無期懲役が確定した重大事件で戦後初めて。大津地裁でやり直される再審公判で、無罪となる公算が大きくなった。 最大の争点は、第2次再審請求で新たに開示された、阪原さんが遺体発見現場を案内する「引き当て捜査」の様子を写したネガへの評価だった。ネガには阪原さんが遺体に見立てた人形を持って説明する姿と、人形を持っていないものが混在。確定審で証拠とされた捜査書類には、人形を持って案内する阪原さんのみが記載されていた。 ネガからは阪原さんがスムーズに案内できていない様子がうかがえるため、令和5年に再審開始決定を出した大阪高裁は捜査書類の信用性を否定し、確定判決の事実認定に「合理的な疑いが生じた」と指摘。最高裁も「(高裁の判断に)誤りがあるとは認められない」と支持した。 逮捕された阪原さんは捜査段階では自白したが、公判で否認に転じて無罪を主張。確定審の大津地裁判決は自白の信用性を認めず、「引き当て捜査」などの間接証拠から無期懲役を言い渡していた。阪原さんは平成23年に病死している。 ◇ 最高裁が日野町事件の再審開始を認める決定をしましたので、阪原弘元受刑者としてきた呼称を「さん」付けにします。

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