高齢者に不動産を実際の価格の7倍と偽って売りつけ、現金をだまし取ったなどとして、警視庁暴力団対策課は詐欺の疑いで、住居不定の不動産会社代表で指定暴力団住吉会系組員、石井寛一容疑者(42)、東京都豊島区の会社役員、臼居崇容疑者(43)ら9人を逮捕した。暴対課は認否を明らかにしていない。 暴対課によると、石井容疑者らは高齢者を狙い、投資や相続税対策などの名目でマンションの部屋の購入を持ち掛け、少なくとも令和4年6月~5年10月、1都3県の70~90代の男女39人から約7億5千万円を詐取した疑いがある。仕入れ値は約1億3400万円だったとみられ、同課は詐取金の一部が暴力団に流れたとみて調べる。 石井容疑者らは、数万件の高齢者のリストを基に電話をかけた上で、「新入社員の時に声をかけてもらってうれしかった。久しぶりに近くに来たので寄った」などと顔見知りを装って訪問。「終活を支援する」などと言って関係を深め、聞き出した資産状況に応じ、不正に販売額を釣り上げていた。販売した物件は築50年程度など、老朽化が進んでいるものがほとんどだった。 石井容疑者ら7人の逮捕容疑は5年5月、共謀の上、東京都内の70代女性に「不動産投資すれば、銀行に預けるよりも格段に利益が得られる」などと噓をいい、300万円で仕入れたマンションの一室を計2216万円で売り、代金をだまし取ったとしている。