身元や死因を調べる「検視」のため警察署に安置されている女性の遺体を私用のスマートフォンで撮影し、そのデータを持ち出したとして、警視庁は27日、綾瀬署の巡査部長、手嶋巧被告(52)を懲戒免職処分にした。2025年9月に埼玉県警に盗撮容疑で逮捕され、後の捜査で自宅から18人分の遺体の写真480枚が見つかった。検視に携わる鑑識係にいた際に撮ったとみられ、「性的欲求を満たすためだった」と話しているという。 警視庁によると、手嶋被告は09~22年に赤羽(東京都北区)▽城東(江東区)▽府中(府中市)――各署の鑑識係に所属。遺体を安置する霊安室へ出入りする機会が日常的にあった。その際、遺体を収納する袋を開け、遺体を私物のスマホで撮影していた。遺体は裸か、服がはだけている状態だったという。 また、府中署にいた00年7月ごろと01年10月ごろには、検視で撮影された遺体の写真を印刷した資料約10枚を勝手に持ち帰っていたことも確認された。 手嶋被告は25年9月、JR東浦和駅(さいたま市)で女子高校生のスカート内を撮影したとして、県迷惑防止条例違反(盗撮)容疑で逮捕され、その後、性的姿態撮影処罰法違反(撮影)で起訴された。自宅の捜索で、捜査で撮った遺体の写真60枚がとじられたアルバムや、遺体を写した480枚の写真データが見つかったという。 それとは別に、児童ポルノに当たる女児の画像もあった。インターネット上で見つけて保存したものとみられ、児童買春・児童ポルノ禁止法違反(所持)でも起訴されている。 警視庁は「亡くなられた方の尊厳を著しく傷つけ、心よりおわび申し上げる」とするコメントを公表。外部への流出は確認されていないことから、撮影された死者の遺族への説明や謝罪をする予定はないという。【春増翔太】