「1930年代の危機」再来、「歴史」が伝える現代への警告

戦前日本はなぜ米中との関係を誤り、破局へと突き進んだのか。外交判断が大衆世論に左右された歴史が現代日本へ与える示唆とは。「Wedge」2026年3月号に掲載されている「酷似する「戦間期」と現代 第三次世界大戦を防げ」記事の内容を一部、限定公開いたします。 日本近現代史を中心に長年研究を重ねてきたが、昨今の情勢を見るにつけ、まさかここまで「1930年代の危機」と類似した状況が現代に再来するとは思わなかった。議会制民主主義の危機や全体主義国家の台頭など、国内・国際情勢ともに、類似した状況がかなりの点で見られるのである。 その中でも30〜40年代の日本は、西に中国、東に米国と同時に事を構えるという「最悪の選択」をし、それが国家を破滅にもたらすことを歴史的に示したといえよう。 41年に始まった日米戦争=太平洋戦争は、37年に起きた日中戦争が進むにつれ、米国が中国に加担していったことで起こったと言っても過言ではない。さらに振り返ると、日中戦争は、かなりの程度、31年の満州事変が原因で起きている。 そこでここでは、満州事変に至る日中米間の歴史を簡略に振り返ってみることにしたい。

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