ロケバス内で女性に性的暴行を加えたとして、不同意性交と不同意わいせつの罪に問われた、元お笑いトリオ「ジャングルポケット」の斉藤慎二被告(43)の初公判が、13日に東京地裁で行われる。注目されるのが捜査段階で斉藤被告が否定していた「不同意」を巡る争点。公判は数日にわたって開かれ、専門家は実刑判決が下る可能性を指摘している。 斉藤被告がテレビから消えて1年7カ月。注目の裁判が始まる。 起訴内容によると、2024年7月30日午前、東京都新宿区に駐車中のロケバス内で女性の胸を触ったほか、午後にも同区内で性的暴行を加えたとしている。女性はテレビ番組で共演することになっていたといい、斉藤被告とは初対面だったという。 トラブル発生後、斉藤被告は「不同意」について否定。妻でタレントの瀬戸サオリ(38)もSNSに「不同意ではない」という趣旨のコメントを投稿した。女性は「私に非があるかのような事実と異なるコメントが出された」と非難した。 公判ではこの「不同意」を巡る物的証拠や証言などで検察、弁護側が争うとみられる。刑事事件に詳しい元大阪地検検事の亀井正貴弁護士によると、以前は物的証拠がないと有罪にならないケースが多かったといい「今回でいえば、現場がロケバスなので、例えばドライブレコーダーの映像や運転手の証言がそれに当たる」と説明。ただ最近は、被害者の供述の信用性が重要視される傾向にあるといい「話のつじつまや流れに信用性があり、直後に誰かに相談していたりすると、物的証拠がなくても起訴される可能性が高い」と指摘した。 不同意性交罪は5年以上20年以下の懲役刑。基本的に懲役3年以下でないと執行猶予は付かないため、亀井氏は「示談できれば執行猶予が付く可能性もあるが、示談できなければ2~3年の実刑となる可能性が高い」とした。 23年に法律が改正され、従来の強制性交罪と準強制性交罪が統合され、不同意性交罪と名称が変更された。同罪は逮捕・送検後に身柄が釈放されることが多くなった一方で、在宅起訴でも量刑が重くなるケースが増えたという。斉藤被告も釈放されていたため「刑は軽いのではないか」とみる人が多かったが、亀井氏は「性加害に対して社会全体で厳しくしていこうという流れで、甘くはない判断が出ると思う」と予測した。 ◇斉藤 慎二(さいとう・しんじ)1982年(昭57)10月26日生まれ、千葉県出身の43歳。2006年に武山浩三(現おたけ)、太田博久とジャングルポケットを結成し、ツッコミを担当。ギャグに「はぁ~い!」など。16年、キングオブコント準優勝。17年に瀬戸と結婚。19年に第1子の男児誕生。競馬好きでも知られる。 【斉藤被告を巡る経過】 ▼2024年8月 レギュラーを務めていた日本テレビ「ZIP!」やテレビ東京「ウイニング競馬」の出演を相次いで見合わせ ▼9月20日 体調不良のため当面の間、芸能活動を休止すると発表 ▼27日 グリーンチャンネル「競馬ブロス」を降り全番組を降板 ▼10月7日 不同意性交などの疑いで書類送検。所属先の吉本興業から契約解除される。妻の瀬戸サオリは「相手の方からも行為があり、SNSをフォローしたり連絡先を交換していたことは事実」とコメント ▼9日 被害女性が弁護士を通じ「心身ともに深く傷つきました。その傷は今も癒えていません」とコメント ▼25年3月26日 東京地検が不同意性交罪などで在宅起訴 ▼4月9日 事件後初めてSNSを更新し「裁判を受けることとなりました」と報告 ▼27日 群馬県高崎市で、本人立ち会いで初のバウムクーヘン販売 ▼26年1月19日 東京地裁が初公判を3月13日に指定 ≪バウムクーヘンを販売≫斉藤被告は6~8日まで静岡県熱海市でバウムクーヘンの販売を行った。昨年に開店した「バームSAITOU」の商品で、東日本を中心に全国で訪問販売を実施。客の求めに応じて「はぁ~い!」などのギャグを披露し、写真撮影にも応じている。一方で、同店を巡っては昨年11月、販売業者の男性との間の金銭トラブルが一部で報じられた。斉藤被告は「お客さまを裏切るような行為は断じてしておりません」と反論していた。