長谷川和彦監督の特集上映「ゴジと呼ばれた男」3/26~新文芸坐で開催! インタビュー作品「『青春の殺人者』という事件の現場」を劇場初公開

1月31日に死去した長谷川和彦監督の特集上映「ゴジと呼ばれた男 長谷川和彦の凄み」が、東京・新文芸坐で3月26日から4月7日まで開催されることが明らかになった。生涯に遺した2本の監督作「青春の殺人者」「太陽を盗んだ男」のほか、監督デビュー前に脚本を提供した「青春の蹉跌」と「宵待草」、さらに映画評論家で監督の樋口尚文氏が総監督を務めたロングインタビュー作品「『青春の殺人者』という事件の現場」が上映される。 “ゴジ”の愛称で親しまれ、長きにわたり次回作を待望されながら実現することなく旅立った長谷川監督の傑作群を、劇場でまとめて鑑賞することのできるまたとない機会だ。なかでも、「『青春の殺人者』という事件の現場」は、2014年に「青春の殺人者」撮影監督・鈴木達夫氏の監修を経た史上最良のマスターでブルーレイ化&再DVD化され、発売された際の特典映像として制作されたもの。 1976年の封切り初日、ATG専門館・日劇文化劇場で「青春の殺人者」を鑑賞した当時中学2年生だった樋口氏は、大きな衝撃を受けたという。当時、「ここまで無様なアンチヒーローを描いた映画はなかったので、感動を通過して衝撃を受けた」と、かつて映画.comの取材に答えている。 そして、「敗北的な感覚が僕らの世代の映画だなと思いました。ニヒルで優しいし。どんなシナリオなんだろうと思って読んでみたら、大事な箇所が本編と全然違う」ことに気付く。インタビューでは、脚本を手掛けた田村孟氏との創造的相克についても触れられており、見逃すことができない。 また、「長谷川和彦はトロツキストか?」を皮切りに、興味深い見出しが幾つも躍る。「『卓のチョンチョン』で監督デビュー?」「ATGらしくないATG映画を」「タイトルはこうして生まれた」「今村昌平とケンカする」「相米慎二は杉田二郎?」「ゴダイゴが現場で説得」などと続くなかで、「セットをまるごと燃やしたい」「無許可ゲリラ撮影が大好物」のくだりでは、今作と「太陽を盗んだ男」撮影時にプロデューサーや製作担当が何人も逮捕された様子を生き生きとした面持ちで語っている。また、水谷豊、ヒロイン・ケイ子役で撮影当時は17歳だった原田美枝子とのその後の交流にも触れている珠玉の83分になっている。 なお、「『青春の殺人者』という事件の現場」の上映時、トークショーが行われる。4月4日の上映後には室井滋と樋口氏、4月7日の上映後には樋口氏の登壇が予定されている。 上映作品は、以下の通り。 ◎監督作品 「青春の殺人者」(1976)出演:水谷豊、原田美枝子 1969年10月30日、千葉県市原市で実際に起こった事件に取材した芥川賞作家・中上健次の小説「蛇淫」をもとに、両親を殺害した一青年の理由なき殺人を通して、現代の青春像を描き上げる。 「太陽を盗んだ男」(1979)出演:沢田研二、菅原文太 中学校の冴えない理科教師・城戸は、原子力発電所に侵入してプルトニウムを盗み出し、自宅アパートで苦労の末に原子爆弾の製造に成功。警察に脅迫電話を掛けると、以前バスジャック事件に遭遇した際に知り合った山下警部を交渉相手に指名する。明確な目的も思想も持たない城戸は、テレビの野球中継を試合終了まで放送させるよう要求したり、ラジオ番組を通して次の要求を募集したりと、行き当たりばったりの犯行を続けるが……。 ◎脚本作品 「青春の蹉跌」(1974)監督:神代辰巳 脚本:長谷川和彦 出演:萩原健一、桃井かおり 野望を持って社会に挑戦した青年の、情熱、孤独感、焦燥、そして破滅に至るまでの生きるための闘いを描く。 「宵待草」(1974)監督:神代辰巳 脚本:長谷川和彦 出演:高橋洋子、高岡健二 “無政府主義者”が暗躍した大正時代を背景に、若者と政治家令嬢との逃避行を描く。 ◎関連作品 「青春の殺人者」という事件の現場(2014/ドキュメンタリー)出演:長谷川和彦 総監督・聞き手:樋口尚文 音楽:野崎美波 ■上映スケジュール 2026年3月26日(木)~4月7日(火) ■会場 新文芸坐(https://www.shin-bungeiza.com/schedule-03-26-1)

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