「誰が取材に答えたかわかる…」【京都小6遺棄事件】住民の「マスコミ不信」と事件現場の閉鎖性

京都府南丹市園部町の山林で安達結希くん(11)が遺体で見つかった事件は、発生当初から、その謎の多さで世間の耳目を集めた。 遺体発見から3日後の4月16日、死体遺棄容疑で逮捕された養父の安達優季容疑者(37)が供述を始めたことで、少しずつ事件の全貌が明らかになりつつある。 結希くんの行方がわからなくなって以降、SNS上では犯人捜しなどの“謎解き”が加熱。その熱は視聴率や記事へのアクセス数につながり、多くの報道陣が小さな町に集結した。東京のテレビ局の記者は「何を流しても異常な数字につながった」と言う。同じテレビ局から番組ごとに別々の取材クルーが訪れるなど、お祭り騒ぎだった。そんな状況に困惑を隠せなかったのが地元住民たちだ。 「70年この町で生きてきたけど、殺人事件なんて記憶にありません。それにしても、こんな小さな町に大勢のマスコミが押しかけて、連日報道する必要がある事件なのか……」(南丹市に住む70代女性) 「結希くんの母方の親族の一人と親しくしていましたが、連日マスコミが家の前に張り付いていて、仕事も休まないといけなくなっている。本当に不憫です。マスコミの過熱取材には怒りを感じていますよ」(安達家を知る女性) 南丹市の人口は約3万人。’06年に4つの町が合併して生まれ、’20年時点での高齢化率(65歳以上の住民が占める割合)は約36%と、人口減少が進むエリアでもある。 事件の舞台となった園部町は、京都市内から高速道路を使って1時間程度の距離に位置する。実際に訪れると牧歌的な田舎町という印象を受けた。園部町は約103と広いが、市の人口の大半は園部駅付近に集中している。安達一家が暮らす山間部の住民たちは、中心部に住む人のことを「“町の人たち”」と表現していた。 園部町のような地方の田舎町で事件が起きると、住民がすぐ口を開いてくれるケースと、頑なに口を閉ざすケースに二分される。今回は明らかに後者だった。フライデーデジタルの記者に地元住民たちはこんな話をした。 「狭い地域だからね、テレビで取材に答えたりすると誰が話していたかわかってしまう」 「地域のコミュニティの中にグループチャットがあり、情報共有している。だから下手なことは言えないんよ」 「スーパーに買い物に行ったときにまでマスコミに声をかけられるから、たまったもんじゃない。まともに対応するのがバカらしい。私の友人はあまりのしつこさに腹が立って、『ネットで見ただけの適当な情報を話してやった』と言うてましたわ」

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