東京地検特捜部の男性検事(57)から違法な取り調べを受けたとして、太陽光発電関連会社「テクノシステム」(東京)の社長(52)=一審懲役11年、控訴=が国に1100万円の損害賠償を求めた訴訟で、取り調べの全過程が録音・録画された映像データを、国側が東京地裁に証拠提出していたことが9日、関係者への取材で分かった。 最高検は社長の取り調べを「不適正」と認定し、社長を実刑とした東京地裁判決も、取り調べについて「不相当と言わざるを得ない」と言及。原告側は一部抜粋した映像データ(61場面、約1時間15分)の法廷での再生を求めており、地裁が検討している。 訴状などによると、男性検事は2021年5~7月、詐欺容疑などで逮捕・起訴したテクノ社社長生田尚之被告に、41日間連続で計約205時間の取り調べを実施。黙秘を続けた社長は「検察庁を敵視するってことは反社(反社会勢力)や」と言われるなどし、人格権や黙秘権が侵害されたと訴えていた。 国側は取り調べについて、「社会通念上相当と認められる範囲を超えるものとまでは認められない」と主張。その後、地裁が映像を調べる必要性を示唆するなどした結果、今年3月31日付でデータを提出したという。