2023年山形国際ドキュメンタリー映画祭で市民賞(観客賞)を受賞した映画『わたしの聖なるインド』(映画祭上映時タイトルは『我が理想の国』)が、2026年6月6日(土)より劇場公開される。 インドのナレンドラ・モディ政権はイスラム教徒(ムスリム)を意図的に排除した市⺠権改正法(CAA)を制定。イスラム教徒の間で市⺠権を剥奪される危機感が⾼まった。法律に対する⾮難の声が増す中、反対運動の拠点だったジャミア・ミリア・イスラミア⼤学構内に警察が乱⼊。無抵抗の学⽣を襲い、200⼈もの負傷者と多くの逮捕者を出した。 この暴⼒的な対応と差別的な法律への抗議として、ニューデリー南部のイスラム教徒居住区のシャヒーン・バーグで、⼤規模な座り込みが始まる。その中⼼にいたのはムスリムの⼥性たち。⽇々の暮らしを営みながら、100⽇以上にわたって幹線道路を封鎖した。この⾮暴⼒で平和的な活動は多くの⼈の共感を呼び、世代、⽂化、宗教を超えてインド全⼟に広がった。しかし、⾸都デリーでの地⽅議会選挙を機に状況は緊迫。トランプ⼤統領の訪印に注⽬が集まる中、警察による強制排除が起こり‥‥。 政治的にも社会的にも透明化されてきた、イスラム教徒の⼥性たち。国家を揺るがす歴史的な抵抗運動の軌跡に、⾃らの解放と変⾰の物語を重ねたのは、ムスリム⼥性のノウシーン・ハーン監督。信仰から距離を置き、社会に溶け込む努⼒をしてきた彼⼥が、インドで台頭するヒンドゥー⾄上主義の実像をみつめ、⾃らの⽣き⽅、国のあり⽅を問い直す。インド国内での上映が困難を極める中、⼭形国際ドキュメンタリー映画祭2023で上映され、市⺠賞(観客賞)を受賞した。 このたび公開された本予告映像では、その平和的な抗議運動が世代、文化、宗教を超えて広がり、歴史的なムーブメントとなっていく様を、自らもムスリム女性である監督がアイデンティティを模索しながら、観る者に語りかけるように映し出している。 映画『わたしの聖なるインド』は、2026年6月6日(土)より全国順次公開。