警察官や金融庁職員などになりすまして女性から現金をだまし取ろうとしたとして、神奈川県横浜市に住む会社員の少年(19歳)と職業不詳の男(23歳)が詐欺未遂の疑いで5月14日に松江警察署に逮捕されました。 【既に被害は起きていた】 松江警察署によりますと2人は氏名不詳者らと共謀の上、松江市に住む70代女性が逮捕免除等の名目で現金を騙し取られていることに乗じ、警察官等になりすまして今年4月19日から30日までの間にSNSや電話で連絡し、現金をだまし取ろうとした疑いが持たれています。 警察が70代女性に行った聴取によると、4月下旬、固定電話に「広域特殊詐欺対策本部」を騙る者から着信があり、言われるままに携帯電話の番号を伝えると警視庁の警察官を名乗る男からSNSアプリに誘導されたといいます。 ニセ警察官は女性に対し「特殊詐欺の捜査であなたの口座に16人の被害者から現金が振り込まれている」と犯罪に関わっている可能性を示唆。 そして「身柄を確保しないといけないがあなたが被害者の可能性もあるため無実を証明するために協力したい」などと申し出てきたといいます。 【次々と現れるニセモノたち】 すると「裁判所から口座の差し押さえ通知が来るので1年間は口座が使えなくなるが検察官と相談する」と言いだし、ニセ警察官に変わって検察官を名乗る男が現れます。 ニセ検察官は「口座にある現金が詐欺に関係するものではないことを証明するために現金を引き出してもらい金融庁に調べてもらう必要がある」と女性に伝えました。 そして4月24日、言われるがままに現金を口座から引き出して紙袋に入れ、松江市内で金融庁職員を騙る男に渡したということです。 この男の素性や渡した金額は明らかにされていません。 【拡大しかけた被害】 ATMで頻繁な高額出金を検知した金融機関が松江署に通報して事態が発覚。 警察が女性に話を聞くと口座内の残りの現金を引き出してまた氏名不詳者らに渡すことになっていると判明します。 そこで松江署はだまされたフリ作戦を計画。 前回の犯行から6日後の4月30日、女性に検察官を名乗る男から引き出した現金を松江市内の公園に持ってくるよう指示があったことで作戦が開始されました。 女性は紙袋を持って公園前の路上にいたところ、神奈川県の少年(19歳)が金融庁職員を名乗って接近、袋を受け取り立ち去ろうとましたが、待機していた捜査員が少年を現行犯逮捕したということです。 少年は逮捕時「指示を受けて知らない人から荷物を受け取っただけです」と容疑を否認していましたが、現在は「詐欺に関係するお金を受け取った」と一転して容疑を認めているということです。 【少年逮捕で見えた共犯の影】 少年逮捕後に共犯者の捜査をしたところ、同じく神奈川県に住む男(23歳)が浮上。 防犯カメラなどの捜査で詐欺未遂事案に関与していることが分かり5月14日に神奈川県で逮捕されました。 男は「知りません」と容疑を否認しているということです。 警察は少年が受け子の役割で、男は犯罪の勧誘やグループとの連絡を取り持つリクルーター役だと見ていて、氏名不詳者らの規模や余罪の有無などの捜査を進めています。