指定弁護士、元特捜検事の取り調べ映像を証拠請求へ 付審判公判

大阪地検特捜部が捜査した業務上横領事件で違法な取り調べをしたとして、特別公務員暴行陵虐罪で審判に付す決定が出た元特捜部の田渕大輔検事(54)の初公判で、検察官役の指定弁護士は2日、田渕検事の取り調べを録音・録画した映像を証拠請求する方針を明らかにした。公判は7月10日から大阪地裁で始まる。 田渕検事側は公判で無罪を主張する方針。取り調べ時の田渕検事の言動が、精神的・肉体的に辱め、苦痛を与える「陵辱・加虐」行為に当たるかが争点になるとみられる。 指定弁護士の山口昌之弁護士らによると、証拠請求する取り調べ映像は約1時間15分。採用されれば7月15日の第2回公判で再生される可能性があるという。 指定弁護士は公判に向け、田渕検事による取り調べが実施された経緯や背景事情について検察関係者ら延べ数十人から事情を聴いた。ほぼ全ての証拠が田渕検事側に開示済みという。 付審判決定によると、田渕検事は学校法人の土地取引を巡る業務上横領事件の捜査に従事。特捜部は学校法人元理事長らと共謀したとして「プレサンスコーポレーション」(当時)元社長の山岸忍氏(63)=無罪確定=を逮捕・起訴し、田渕検事が山岸氏の元部下の取り調べを担当した。 田渕検事は2019年12月、「検察なめんなよ」などと威圧的、侮辱的、脅迫的な取り調べをして意に沿う供述を元部下に無理強いしたとされる。元部下は取り調べを受けて山岸氏の関与を認める供述に転じた。 山岸氏は田渕検事を刑事告発したが不起訴とされたため、刑事裁判を求める付審判を請求。大阪高裁は24年8月、請求を棄却した大阪地裁決定(23年3月)を取り消し、審判に付す決定を出していた。【飯塚りりん、林みづき】

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