特殊詐欺被害、富山県内1~4月に4.6億円 県警「電話」対策に力

ニセ警察官などによる特殊詐欺が急増している。富山県内では1~4月の被害額が約4億6千万円にのぼり、2025年同期の約5倍。県警は危機感を強め、3月に運用が始まった警察庁推奨アプリなど、詐欺電話対策の普及に力を入れる。 5月29日、立山町であった町シルバー人材センターの会合に上市署員が訪れた。特殊詐欺の手口を説明し、詐欺電話や国際電話の発着信をブロックする、警察庁推奨の無料アプリを紹介。スマホへの導入を手伝った。 署員の手ほどきを受けた70代の男性は「何千万円という詐欺の報道を見て、自分もだまされないか心配。アプリの効果が楽しみです」と話した。 上市署は、立山町の高齢男性がニセ警察詐欺で2700万円をだまし取られる被害に遭ったと、5月に発表している。警察官をかたる男からの電話で「あなたが犯罪グループの容疑者」「資金洗浄しないといけない」などと言われ、指示通りに送金。被害者は「警察を名乗られ、詐欺だと思わなかった」と話したという。 ほかにも特殊詐欺の被害が相次ぎ、署は6月15日までを独自の対策強化月間に定め、行事などで注意を呼びかける。「電話の対策が一番。1件でも被害を減らしたい」と担当者。 深刻な状況を受け、県警は特殊詐欺被害防止の「富山県民だまされんちゃ官民合同会議」を5月25日、初めて臨時で開催。金融、流通、通信などの事業者や団体、行政機関に協力を求めた。 県警によると特殊詐欺被害は23年から急増し、25年の認知件数は166件、被害額は約16億7700万円で過去最悪だった。今年1~4月の認知件数は55件で、前年同期の30件を大きく上回っている。うち「ニセ警察詐欺」が件数(15件)、額(約2億1200万円)とも最多だった。 犯人は、ビデオ通話などで制服姿、警察手帳や逮捕状のようなものを見せる。不安や焦燥感をあおり、冷静な判断を妨げるのが特徴だ。 特殊詐欺に使われる番号は、全国的に国際電話が大幅に増えている。被害防止には、スマホなら対策アプリの導入、固定電話なら国際電話の利用休止が有効だという。 アプリの詳細は警察庁の特殊詐欺対策サイト(https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/apps/)へ。(佐藤美千代)

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