北海道江別市角山地区の市街化調整区域で、パキスタン人が経営する中古車輸出会社が、違法建築物を設置しないよう同市の是正指導を受けていながら建物を再設置した問題で、同市の後藤好人市長は11日の記者会見で「分かっていてやるのは悪質」と指摘した。 是正指導などについては「国籍にかかわらず同じ対応をしなければいけない」と強調。そのうえで、「(外国人は)言葉が通じないところがあり、時間はかかるかもしれないが、きちんとした形でやらないといけない」と述べ、直接面会して是正を求める従来通りの手法で対応していく考えを示した。 角山地区の市街化調整区域で違法建築物が確認されたパキスタン人が経営する中古車輸出会社を巡っては、ヤード(中古車解体施設)内に事務所兼住宅があるとして、市が昨年12月、全市的な違法建築物への対応の中で是正指導を実施している。 今年2月15日にヤード内の事務所兼住宅が火災で全焼。現地を訪れた市職員がパキスタン人経営者に新たな建物を置かないよう直接指導し、「経営者も理解していた」(担当者)が、4月に入って新たな建築物が確認された。市はその後、複数回にわたり同社を訪問しているが、経営者がパキスタンに帰国しているため面会できない状態が続いているという。 会見で後藤氏は、昨年の調査で76事案が確認された市内の市街化調整区域の違法建築物について「パキスタンの方々に限ったわけではなく、いろんな方々の違法建築がある。担当職員が是正指導しながら対応している」と説明した。 パキスタン人経営者と面会できず、対応が長期化していることに関しては「建物の所有者と話をしなければ前に進まない。きちんと指導をしていかなければいけない。今までより短い期間の中でやらないといけないことがまだまだある」と話した。 角山地区では昨年10月、パキスタン人が経営する2つのヤードにある建物とイスラム教礼拝所(モスク)の施設が違法建築物にあたるなどと指摘する動画がSNSで注目され、ヤードやモスクに花火が打ち込まれるトラブルが起きた。 今年2月中旬から3月上旬にかけては火災が相次ぎ、5月には事務所兼住宅が焼失した火災の容疑者とみられる男が、現住建造物等放火未遂容疑で北海道警に逮捕された。(坂本隆浩)