講談社刊行の漫画誌「月刊少年シリウス」を巡り、漫画家から編集部の不手際を告発する動きが続いている。今年2月には小学館の漫画配信アプリ「マンガワン」編集部が、過去に性加害で逮捕歴のある漫画家を別名義で新連載に起用したことが発覚。大手出版社の漫画編集部でトラブルが相次いでる。 講談社を巡っては、人気漫画「はたらく細胞」著者の清水茜氏がシリウス編集部との間に起こったトラブルを告白。これをきっかけに、多数の漫画家が過去に編集部との間で起こったトラブルを明かした。 清水氏は今月1日から自身のXで「はたらく細胞」の連載前だった2014年以降、シリウスの担当編集者や編集部との間で生じたトラブルを公表。不当な対応が続いたことでうつ病を発症し、一時連載を休止したことや、再開後も環境改善が進まず、心身の負担から連載終了を決断したと説明した。また、スピンオフ作品では自身の意思に反してクレジット表記が変更されたケースがあったとも訴えた。 これを受け、講談社は公式声明を発表。「連載期間中、清水先生より環境改善に関するご要望を複数回いただいていたにもかかわらず、『医療監修体制の整備』や『然るべき作画環境(アシスタント手配等)の構築』を適切に履行することができませんでした」と認めたほか、一部スピンオフ作品や映像化関連出版物でクレジット表記の事前確認が適切に行われていなかったとして謝罪した。 しかし、さらなる問題が表面化。「幼女とスコップと魔眼王」の漫画を担当した茅田丸氏はXで印税の未払いや、体調不良の訴えを聞き入れてもらえず、半年間の無休載を強行されたと主張した。 また、「金属スライムを倒しまくった俺が【黒鋼の王】と呼ばれるまで」などを手掛けた藤屋いずこ氏は、自身のXでシリウスに連載していた「さよならのパレード」が未完となった理由について言及。「2016~2019年に編集部側とさまざまなトラブルがあり、環境的にも精神的にも続きを描くことが難しくなった」と明かした。 今年2月には小学館の漫画配信アプリ「マンガワン」において、アプリで連載を持っていた漫画家の不祥事が発覚した。過去に性加害での逮捕歴がある作者を、相次いで別名義で連載に起用。マンガワン編集部はその事実を認識していながらも起用に踏み切り、一連の対応が問題視された。小学館は3月に臨時取締役会を開催し、第三者委員会を設置することを決議した。