米ワシントンD.C.の名所である人工池「リフレクティング・プール」を損壊したとして起訴された元米国オリンピック(五輪)代表のカヌー選手が9日(現地時間)、法廷で無罪を主張した。 AP通信によると、連邦検察に器物損壊の罪で起訴されたデービッド・ハーン被告の弁護団はこの日、ワシントンD.C.高等裁判所で開かれた公判で、この起訴は「でっち上げられた話に基づいている」と主張した。 弁護団は「今回の起訴は、トランプ政府が自らの失敗の責任を転嫁しようとする試みを反映したもの」とした上で、「司法制度は事実を明らかにするために存在するのであって、政治家の責任逃れを助けるために存在するのではない」と強調した。 ハーン被告は先月19日、改修工事が行われたリフレクティング・プールの床材を故意にはがし、約1000ドル(約16万円)相当の損害を与えたとして起訴された。 これに対しハーン被告は、自転車で通りかかった際に落ちていた資材を確認しようとして手を伸ばし、一時的に触れただけで、その後は管理職員から手を離すよう指示され、それに従ったとして容疑を否認している。 ハーン被告は当時、州兵と公園警察に逮捕され、約5時間拘束された後に釈放された。 ドナルド・トランプ米大統領は、米国建国250周年に合わせてワシントンD.C.の代表的な名所の改修を進めた。リフレクティング・プールでは、1400万ドルを投じてコンクリートの底面に青色の防水材を施工する工事が行われた。 工事完了後に注水すると藻が池一面に発生し、底面の防水材が剥がれたことで、ずさん工事ではないかとの論争が起きた。 これについてトランプ大統領は、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で「われわれの美しいリフレクティング・プールを損壊した恥ずべきバンダリズム(破壊)行為に関連して、多くの人物が逮捕された」と投稿し、防水材の剥離は施工不良ではなく、故意の破壊行為によるものだと主張した。