【全文】「検察なめんなよ!」机を叩き恫喝した特捜検事(当時)を裁く「付審判」初公判 検察官役指定弁護士の「冒頭陳述」詳細を公開 警察・検察の取り調べの在り方が根底から変わり得る歴史的裁判

「検察なめんなよ!」大阪地検特捜部の検事による”恫喝的な取り調べ“は犯罪にあたるのか。特別公務員暴行陵虐の罪で元特捜検事が刑事裁判にかけられる「付審判」の初公判が、10日に開かれました。 検察官役を務める指定弁護士が読み上げた「冒頭陳述」の詳細を公開します。 今後の警察と検察の取り調べの在り方が根底から変わる可能性を秘めた、注目の裁判です。 ■第1 はじめに 裁判所に法の正当な適用を請求する立場にある検察官が、取調室の中で机を叩き、長時間にわたって被疑者を大声で叱責し、罵倒しました。 この裁判は、裁判所が特別公務員である田渕大輔検事によるこの行為を犯罪だと判断するのかどうかが問われる裁判になります。 その判断如何で、我が国の警察と検察を含めた取り調べの在り方が根底から変わることになる。そういう事件です。 ■第2 身上、経歴 田渕大輔検事は、2000年に任官しました。以後、異動を繰り返し、2019年4月、大阪地方検察庁特別捜査部に配属されました。 ■第3 犯行に至る経緯 ■(1)捜査の端緒 田渕検事が取り調べを担当した業務上横領事件についてお話しします。 捜査の発端は、学校法人明浄学院における1億円の使途不明金でした。2019年6月頃、大阪地検特捜部の検事が主任検事となって捜査が始まりました。捜査の中で、明浄学院をめぐる不透明な多額の資金移動が発覚しました。 明浄学院の元理事長が、個人的な借入れ金の返済のため、明浄学院所有の土地の売却代金を第三者の口座に送金したという業務上横領の疑いが生じたのです。 業務上横領被疑事件について、関係先の捜索差押に向けた着手報告が作成されました。その時点で、被疑者は元理事長を含めて4名でした。 ただ、特捜部のなかでは、株式会社プレサンスの社長であった山岸忍さんが業務上横領事件に関与しているのではないかとの疑いが生じていました。山岸さんが、個人資産から明浄学院の買収資金として18億円を元理事長に提供し、その後、その18億円が山岸さんに返済されていたからです。

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