〈「女を食い物にしようと…」詐欺で逮捕、日露戦争で“予言”を連発?「自称・霊能力者」が国家の中枢に食い込んだ手口とは〉 から続く 歴史上、「怪物」「妖怪」などと呼ばれた人間は何人かいる。飯野吉三郎(いいのきちさぶろう)は、その中でも特異な人物だろう。住んでいた地名から「穏田(おんでん)の怪行者」「穏田の神様」「日本のラスプーチン」などと呼ばれ、明治、大正を通じ、森羅万象を予言する霊能者として政財界の大物に深く食い込み、皇室にまで影響を及ぼした。築いた資産は現在の80億円にも上る。だが、最後は謀略めいた事件を“仕掛けられて”失脚。世間から忘れられた。 時代はなぜ彼を持ち上げ、その言動に注目したのか。一体、彼はどんな存在だったのか――。文中、現在では使われない「差別語」「不快用語」が登場する。新聞記事などは、見出しのみ原文のまま、本文は適宜、現代文に直して整理。敬称は省略する。(全4回の3回目/ つづき を読む) ◆◆◆