「父に見せたいです。あなたのせいで、私はこうなったんだと」 子どものころ、実の父親から凄惨な性的虐待や身体的虐待を受けた塚原たえさん(54)が、40年以上の時を経て、父親(76)を相手取り100万円の損害賠償を求める訴訟を起こした。 きっかけは2021年、父親から届いた一通の手紙だった。封印していた過去の記憶がよみがえり、複雑性PTSDを発症したという。 7月29日に東京地裁で始まる裁判で問われるのは、過去の虐待行為そのものだけではない。「何十年も前の虐待について、いま法的責任に問えるのか」という“時効”の壁も大きな争点となる。(ライター・渋井哲也)