防犯ボランティアの香川大生ら、詐欺の仮想体験ツール使って企業研修

サイバー防犯ボランティアとして詐欺の危険があるサイトを通報する「浄化活動」に取り組んでいる香川大学の公認サークル「SETOKU(SEcurity Team Of Kagawa University)」が、7月11日、トヨタカローラ香川・本社鬼無店(高松市鬼無町是竹)で若手社員向けの研修を開いた。SETOKUはこれまで小学生などに向けた情報モラル教育に取り組んできたが、社会人を対象としたのは初めてだ。 受講者は同社と関係企業の1~2年目の社員で、約20人。研修の中で目を引いたのは、SETOKUのメンバーが近年急増している「ニセ警察詐欺」の手口を再現して作った仮想体験ツールだ。 LINEのビデオ通話画面を開くと、警察の制服姿をした男が話しかけてくる。「あなたに逮捕状が出ています」「無実を証明するため、口座に送金してください」「誰にも話してはいけません」。シナリオ制作には香川県警や大阪府警も協力しているという。 受講者はほかにもSNS型の「投資詐欺」や「ロマンス詐欺」の手口を体験した。学生たちは「詐欺はどんどん巧妙化しているが、手口を知っていれば、だまされにくくなる」と呼びかけた。 ビジネスメールなどを装って偽サイトに誘導しようとする「フィッシング詐欺」についての講義もあり、受講者同士で話し合いながら見破るポイントを探った。 終了後、トヨタカローラ香川の2年目社員でエンジニアの佐野聖仁さん(19)は「日常的でない状況がいきなり起こると、正しい判断がしづらくなる。不審な電話やサイトに『おかしい』と気づけるよう、仕事でもプライベートでも気をつけたい」と話した。 ニセ警察詐欺の仮想体験ツールは、香川大サイバーセキュリティセンターのホームページ(https://csc.kagawa-u.ac.jp/activities/fake-police-scam/)で公開されている。(松本敏博) ◇ 特殊詐欺の情勢の変化を踏まえ、警察庁は今年度、手口の分類を13種類に再編した。オレオレ詐欺の一種とされていた「ニセ警察詐欺」が独立した類型に。これまで別の分類だった「SNS型投資詐欺」と「SNS型ロマンス詐欺」が新たに特殊詐欺に計上されるようになった。 香川県警によると、県内での今年1~5月の被害認知件数と被害額(いずれも暫定値)は、ニセ警察詐欺が44件で約3億6655万円、投資詐欺が78件で約7億5970万円、ロマンス詐欺が47件で約3億2135万円だった。(松本敏博)

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