フジテレビの10月期ドラマ『kiDnap GAME(キッドナップ ゲーム)』で主演を務める俳優の坂口健太郎と共演の韓国を代表する人気俳優のイ・ジュンギがこのほど、都内で行われたドラマの囲み取材会に参加。日本と海外複数都市で撮影が行われ、すでに18の国と地域で放送・配信が決定している大型プロジェクトドラマとなった本作のスケール感に対する率直な思いや、お互いの印象、撮影秘話などを語ってくれた。 同作はアジア7都市で同時多発誘拐事件が発生するところから物語は始まる。東京、ソウル、台北、シンガポール、バンコク、那覇、マニラ。世界中で事件がセンセーショナルに報道される中、被害者の家族のもとに1通のメールが届く。“愛する人を救うために、どこまでできますか?救われるのは一人だけ”。 坂口が演じるのは、正義感が強く、高い検挙率を誇る優秀な刑事・新出敏郎(にいで・としろう)。犯人逮捕のためなら危険を顧みず、時には無謀とも思える行動に出ることもある。そしてイ・ジュンギが演じるのは、優秀な医師のハン・キジュ。一流の外科医として依頼する患者が後を絶たないが、今は訳あって現場を離れている。 ――企画を聞いたときの気持ちを教えてください。 坂口:僕は正直に言うと、これ撮れるのかな?って最初に思いました。もちろん今っていろんな合作や海外で撮影することって増えているとは思うんですけど、今回のようにアジアのいくつもの都市をお借りして撮影をするって、できるのかなって。でも台本を読んで、プロデューサーと話したり監督と作品の話をしたりしていくうちに、ちょっとずつ現実味が。僕の場合は、クランクインが韓国だったんですが、初日のセリフで日本語が1つもなかったんですね。そういったことの積み重ねで現実味を帯びてきましたね。 イ:本当にこれは可能なの?と思いました。でももしこれが可能だったら、すごく楽しくてスケール大きい作品になると思い、もうその一瞬で出演を決めました。 また健太郎さんとは以前から本当に一緒に演技をしたいなと思っていたので、素晴らしい作品でお会いできたのが、果たして偶然なのか運命なのかわからないけど、本当にうれしかったです。また各国の素晴らしいスタッフの皆さんの情熱に出会えて、いろんなことを学べる時間になったので、自分としてはすごく大きな財産になったと思っています。 ――坂口さんはジュンギさんと共演してどんな印象を持たれましたか? 坂口:ちゃんと自分の頭の中で解釈をされて、それを見せてくださるというか、嘘がないっていうのは、一緒に目を見てお芝居をしていて感じる瞬間がありました。僕はあんまり涙を流す瞬間ってなかったりもするんですけど、彼の苦しい悲しい、悲痛な姿を見た瞬間にやっぱりこみ上げてくるものがあるし、それはジュンギさんが本当の心でやってくださっているから、すごく伝わってくるんだと思います。 ――今回はアジアのさまざまな都市で撮影をされたかと思いますが、撮影中の印象的な出来事などがあれば教えてください。 坂口:その都市らしさで言うと、僕、路地が好きなんです。路地ってその都市の特色が出ると思っていて。僕は今回、韓国の路地も走ったし、日本の路地も走ったし、台湾の路地も…。建物に囲まれた道なんだけど、やっぱり特色というか、画が全然違うなっていうのは撮影をしていて思ったことかもしれないですね。 イ:いろんな都市で撮影する本作の長所として、各国のスタッフと協力して、その国ならではの方法で撮影することを感じられたことです。その現場を見て、自分の中に取り入れて表現する楽しさもありました。 ――本作では登場人物が極限の状態でゲームに参加すると思いますが、自身だったら演じたキャラクターと同じような行動はとれますか? 坂口:僕は無理だろうな。彼がした選択は、自分ができないからこそすごいなと思うんですよね。新出と同じポジションになってしまったら、僕は新出ほど前のめりで行けないだろうし、だからこそ新出をリスペクトすることができましたね。 イ:自分も同じ選択はできないと思うので、すごく難しいと思いました。やっぱり自分の大事な人を守るためには、皆さんはそれぞれの立場でシンプルに考える、その中で果たしてこのドラマの視聴者はどんなメッセージを感じ取るんだろうかと、とても興味があります。 ――演出・プロデュースを務める加藤裕将氏とはどんな会話をしながら撮影を行いましたか? 坂口:台本を読んでいくと、なるべく角を落としたくなっちゃうんです。でも角があって、視聴者の方が「なんでこんなことやるの?」ってことをしていかないと、ドラマは転がっていかない。また今回は「kiDnap GAME」というイレギュラーなことが発生しているからこそ、そこを尖っていけた。それを加藤さんはすごく僕に伝えてくれたんですよね。 役者目線で見ると「こんなチョイスするかな?」と思うこともあったんですけど、これってこのドラマを転がすためにはとっても重要なことだということを話してくださって。時には「これ、どうだ?」と思っていても、それに乗っかることができる。その信頼感を持たせてくれたのは大きなことだったと思います。 イ:スタッフや役者、監督含めて、みんなが本当に一生懸命、悩みながらリハーサルをして、いいものを1つ1つ作りあげている。それはすごく繊細だからこそディテールが生きてくる。撮影をしながら「そうだよね、すごく大事だよね」と。今回改めて加藤監督を通じて学びました。 監督は1つ1つ繊細に作っていくっていうやり方をされていたので、役者としては演技に対する心配は全くなかったです。プラス役者の意見をすごく尊重してくださる方なんですね。一緒に話をしながら、どこが一番の出口なんだろうっていうのを探していくような方法を教えていただいたので、私としてはすごく大事な時間でした。監督の意見や共に作っていくそのワクワクさ、楽しさがこの作品にはありました。この作品に出会えてよかったし、監督ならではのあの考え方が盛り込まれて、素晴らしいメッセージが込められた作品になるんだろうと期待が高まっています。