299人を犯した「小児性愛」外科医が綴り続けた「日記」のおぞましい中身──それを読んで「無傷で生還した捜査官は一人もいない」

299人に対するレイプと性的虐待の罪で起訴されているフランス人外科医ジョエル・ル・スクアルネック。2025年2月24日から始まった裁判では、彼が長年にわたって記録し続けていた、犯罪と妄想の日記──「黒いノート」の内容が明かされた。 紙には、「読まずにすべて破壊すること」とだけ書かれるはずだった。そしてその紙は3、4台のハードディスクとUSBメモリの上に置かれ、子供たちは父親の死後、それを見つけるのだ。もちろん、彼らは父親の遺志に従ったことだろう。 ところが、2月24日以降、USBメモリとハードディスクは密閉され、フランス西部の街バンヌにある刑事裁判所の法廷前の大きな容器に入れられている。 ジョエル・ル・スクアルネック医師(74)は299人の被害者(そのほとんどが被害当時未成年者)に対するレイプと性的暴行の罪に問われている。この外科医が30年間密かにつけていた「日記」がそこに納められているのだ。 小児性愛者によるフランス最大規模のこの性的暴行事件において、被告による日記は、「証拠」であると同時に「犯罪現場」でもあり、事件の再現も担うものだ。何千ページにもわたるこの日記には、被告人の性生活が「何の抑制もなく」記録されている。 法廷では、裁判長のオード・ビュレジがロリアン病院で起きたことの記録の一部を読み上げた。 「2004年4月10日、土曜日。午前8時15分、ロリアンのトイレにて。朝のタバコを吸いながら、私は自分が大の変態であることを思った。露出狂であり、覗き魔であり、サディストであり、マゾヒストであり、スカトロジストであり、フェティシストであり、小児性愛者だ。私はそれをとても喜ばしく思っている」 2017年、ジョエル・ル・スクアルネックは隣に暮らす6歳の女の子をレイプした容疑で逮捕された。ジョンザックにある自宅の捜索中に捜査員はコンピュータ機器を見つけた。当時、誰がファイルの中身を想像できただろう。ファイル数はあまりにも膨大だった。予算面でも厳しい判断に迫られ、実際に捜査に使えるようになるまでには数ヵ月を要した。 そこから、何百件ものレイプや暴行の記録が見つかり、事件はまったく新しい局面を迎えることになった。

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