特殊詐欺で男性から現金をだまし取ったとして、警視庁と愛知県警の合同捜査本部は詐欺の疑いで、大阪府豊中市、職業不詳、右田拓也こと樋口拓也容疑者(37)ら3人を逮捕した。警視庁捜査2課によると、3人は特殊詐欺などを行う「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」とみられ、「ルフィ」らを名乗る指示役らが、一連の強盗事件で得た金のマネーロンダリング(資金洗浄)にも関与した疑いが持たれている。 ほかに逮捕されたのは、東京都品川区、職業不詳、相田栄幸(33)、目黒区、無職、福井かおり(48)の両容疑者。逮捕容疑は、共謀して令和5年4月中旬ごろ、千葉県在住の60代男性に対し、「アダルトサイトの未払い金があります」などとうそをつき、未払い料金や訴訟費用名目で、複数回にわたり現金約120万円を振り込ませたとしている。 樋口容疑者らは現金を暗号資産(仮想通貨)に変換。海外の取引場などを経由し、再び現金化していたという。同様の手口で3カ月間に約11億円を現金化していたとみられる。警視庁は認否を明らかにしていない。 「ルフィ」グループによる広域強盗事件の捜査で、奪われた現金が樋口容疑者宅に運搬されていることが発覚。昨年、愛知県警が別の特殊詐欺に関与したとして福井容疑者を逮捕しており、合同捜査本部が警察庁サイバー特別捜査部の協力を得て捜査していた。